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白癬(水虫・たむしなど)

Q22爪白癬(爪の水虫)とは何ですか?

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 白癬には痒いイメージがありますが、爪白癬で痒みが出ることはありません。爪の症状で一番多いのは爪が白~黄色に濁って、やがて厚くなることです。そしてその爪の下がボロボロと弱くなってくるのも大きな特徴です。爪白癬は爪の先端から始まり、徐々に根元のほうに進んでくることが多いです。また爪の先端から縦に黄白色の筋ができることもあります。通常は見た目だけの問題ですが、爪が分厚くなると、靴にあたって痛くなったり、歩きにくくなったりすることもあります。特に糖尿病があると爪やその周辺に細菌感染が起こりやすく、重篤な蜂窩織炎(ほうかしきえん)などの細菌感染症に発展する例も見られます。また爪が浮くと足の筋力が足先に伝わりにくい、バランスが悪くなりこけやすくなる、手の爪では細かい作業をしにくくなるという問題もあります。また、分厚くなると自分で爪が切れない、人にも切ってもらえない、人前に手を出すのがためらわれる、など生活の質(QOL)も低下することが知られています。そして何よりも白癬菌の供給源ですので、治療をするべきです。このような爪白癬では原則として飲み薬による治療が必要になってきますので、足白癬の段階で治しておくべきでしょう。なお爪は外傷や炎症、圧迫などで様々な変化が起きますし、それに爪白癬が合併する場合もあります。治療に先立ってその爪に白癬菌がいるのかいないのか、皮膚科で診断を確定しておく必要があります。

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